水素セラピーについて

HYDROGEN THERAPY 水素セラピーについて

いつまでも若々しく健康な体を保つために

近年、健康や美容に対する作用が注目されている「水素」に焦点を当て、「水素セラピー」、すなわち水素を用いた健康・美容へのアプローチの概要について説明していきます。

まずそもそも、水素とは一体どんな物質なのでしょうか?

水素は元素の中で最も小さくて軽い物質です。宇宙全体では一番多く存在している元素であり、宇宙の質量の約4分の3を占めるといわれています。
水素の原子記号はHで、水素分子はH2です。
水素ガスは無味無臭の気体で、空気中にも約0.00005%含まれています。
近年では水素自動車などのエネルギー分野での活用が目覚しく、クリーンなエネルギーとして注目されています。

また私たちの身体の中でも腸内細菌が水素ガスを産生していますが、腸内フローラの環境によってその生成量は人それぞれです。

水素が注目されたきっかけ

水素は、近年まで「人体に何の影響も与えない物質」であると考えられていました。

しかし、2000年代後半から、水素を取り入れることによる人体への作用をまとめた論文が多く発表されるようになり、水素の様々な健康への作用が明らかになってきました。

中でももっとも注目されたのは、「水素は、毒性の強い活性酸素と選択的に結合し還元することにより、これを無害化することができる」という内容で、水素が一躍抗酸化物質として注目されるきっかけになりました。

それ以降、水素の生体への作用に関する研究は増え続け、現在は600を超える学術論文が発表されています。

では、水素が除去する作用を持つという活性酸素とは、私たちの身体で一体どのように生成され、どのような影響を及ぼすものなのでしょうか。次項から詳しく見ていきます。

細胞が老化する仕組み

細胞の生まれ変わる周期

細胞は日々生まれ変わっていますが、 年齢とともに生まれ変わる周期は遅くなります。

老化による細胞の減少

悪玉活性酸素による酸化により、細胞は老化していきます。老化により細胞が適切な期間で生まれ変わらず、細胞数が減少していきます。

出典:WEDGE 平成12年12月号 北海道大学 澤口俊之教授

水素セラピーの効果

※全ての方に効果があるとはかぎりません

寝起きが悪い

睡眠の仕組み

質の高い睡眠が私たちの美と健康に重要な役割を果たすことは言うまでもありません。私たちの睡眠をコントロールしているものとは一体何でしょうか。

まず1つ目は体内時計です。その中枢は、脳の奥にある視交叉上核で、1日24時間と10分前後のサイクルを持ち、朝日を浴びることでリセットされます。しかし、私たちが夜更かしをしたり、昼間眠ったりできることから分かるように、その支配は絶対ではありません。しかしこの体内時計の調和が乱れると、細胞の老化やバリア機能の低下に繋がります。

2つ目は自律神経です。昼間の活動中は交感神経が活発になり、覚醒レベルが高まります。夜は副交感神経が優位になり、リラックスして睡眠をいざないます。脳の大脳辺縁系が不安や恐怖などのストレスを感じると、交感神経が優位になり睡眠が阻害されます。

3つ目は脳が発する神経伝達物質やホルモンの影響です。その内、覚醒を担うのは視床下部に隣接する脳幹からの指令を受けて、副腎で作られるノルアドレナリンやドーパミンなどです。
一方で睡眠を担うのは視床下部の視索前野で作られるGABAという神経伝達物質や、夜になると合成されるメラトニンなどのホルモンです。

シミ・シワが気になる

活性酸素とシミ・シワ

メラニンは色素細胞(メラノサイト)の中で、チロシンというアミノ酸から生成されます。紫外線が表皮細胞(ケラチノサイト)に刺激を与えると、発生した活性酸素から細胞を保護するためメラノサイトにシグナルが送られます。するとチロシナーゼと呼ばれる酸化酵素が発生し、チロシンは徐々にメラニンへと変化していきます。こうしたメラニンは紫外線から細胞を保護する働きをし、中でもユーメラニンと呼ばれる褐色のメラニンは、紫外線が生み出す活性酸素を消去する役割を持ちます。

通常、これらのメラニンは、役割を終えるとターンオーバーにより垢として体外へ排出されるため、しみにはなりません。
しかし、前述のターンオーバーの乱れや、過度な紫外線や活性酸素による酸化ストレスが増大すると、メラニンの過剰な分泌が起こり、詰まったメラニンが表皮に蓄積することで、やがてしみになります。

お通じが悪い (便秘)

腸と水素

腸の中の腸内細菌は、水素を産生しています。
そのメカニズムとしては、善玉菌が乳糖を分解する際に、水素ガスを発生させていると言われています。
こうした腸内で発生している水素が酸化ストレスの低減に寄与していることが報告されています。
また、腸内で水素ガスの割合が多い人の方が、メタンガスの割合が多い人と比べて、蠕動運動が活発であるという研究結果もあります。蠕動運動が促されれば、便秘の改善や老廃物の除去に繋がり、免疫力や肌トラブルの改善など、美容への効果も期待されます。

善玉菌が水素ガスを発生させるため、人それぞれの腸内フローラによって水素の生成量は左右されます。腸内環境を整え、水素が多く生成される環境を作ることが重要です。

このように、水素は私たちの腸で作られますが、その量や範囲は限定的であり、それだけでは十分ではありません。
体の外から水素を取り込むことにより、腸はもちろん、全身にまで水素を行き渡らせることが出来、優れた抗酸化作用を身体の隅々まで行き渡らせることが出来ます。

腸内フローラと美容との関係

理想的な腸内フローラとは?

これまで見てきたように、腸内には様々な細菌が群生しており、これらは他の細菌と協力あるいは競合しながら、生存競争を繰り広げています。細菌が生息できる総量はほぼ決まっており、一般に、善玉菌が増えると悪玉菌が減り、善玉菌が減ると悪玉菌が増加します。

理想的な腸内細菌のバランスは「善玉菌2:悪玉菌1:日和見7」であると言われています。
腸内フローラを整えることは、肌トラブルの解消や、ダイエットなど、美容においても非常に役割を果たします。
ここでは、腸と美容との関係について詳しく見ていきます。

腸内環境と肌の関係

第1章で説明したように、健康な肌を保つためには、肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーが正常に行われることが重要です。

ターンオーバーが妨げられ、肌荒れやニキビなどのトラブルを起こす原因は、乾燥やストレス、睡眠不足など様々ですが、そのなかのひとつに腸内環境の悪化があります。

腸の状態が悪くなると、善玉菌が減少して悪玉菌の働きが活発となり、便秘が起こりやすくなります。
便秘になると、腸内にアンモニアやフェノール、硫化水素といった腐敗物質が多く作り出されます。これらは腸管から吸収されて、血管を通って体全身に巡ります。それが肌に到達すると、肌荒れやニキビ、くすみなどのトラブルが起こりやすくなります。
また、腸内細菌はビタミンB2を作り出すことが分かっており、ビタミンB2には老化を防止して皮膚を作る働きがあるため、肌質の改善に繋がります。

腸内環境とダイエットの関係

腸内環境を整えることは、ダイエットにも効果があることが分かっています。腸内環境が良いと、栄養をバランスよく吸収しやすくなります。その結果、少ない食事でも満足感を得られるようになり、食べ過ぎを防ぐことができます。
また、バクテロイデス門の一部の腸内細菌は、食べ物を分解するときに短鎖脂肪酸という物質を生成し、脂肪の取り込みを防ぐ働きをします。

腸内フローラと自律神経の関係

腸と脳の繋がり

先程も説明したとおり、腸と脳は密接な繋がりを持ち、神経伝達物質を通じて繋がっています。また、腸は脳の命令を受けなくても自分で判断して働く力を備えているため、「腸は第2の脳」であると言われています。幸福な気分を促進すると言われているセロトニンの9割が腸で作られているという報告もあります。腸の不調は脳に反映され、逆に脳の不調は腸に反映されます。この繋がりを「腸脳相関」と呼びます。

自律神経と腸内環境

そのため、腸は自律神経とも大きく関係しています。交感神経が優位の時は、腸が内容物を押し出す蠕動運動が鈍くなり、腸の働きは停滞します。逆に副交感神経が優位になると、蠕動運動が促進され、腸の働きは活発になります。蠕動運動が大きくなると、腸内の不要なものが押し出されるため、腸内環境にも好影響をもたらします。
逆に腸内環境が悪化すると、副交感神経の働きが下がり、自律神経のバランスは乱れます。腸内環境を良くすることが、自律神経を整えて心身の健康と美容を整えることに繋がります。

老化が気になる

活性酸素と老化

活性酸素とは、大気中や呼吸によって取り込んだ酸素分子が、より反応性の高い化合物に変化したものの総称です。
私たちが呼吸によって取り込んだ酸素は細胞の中のミトコンドリアへと運ばれ、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーの元を生み出すために使われますが、ここで使われた酸素の内約1~2%が、活性酸素に変化すると言われています。

慢性炎症による老化

また、酸化ストレスは同時に慢性的な炎症も引き起こします。
私たちの皮膚細胞も、紫外線やストレスなどにより常に炎症性サイトカインを産生していることが分かっており、こうした慢性炎症が健全な細胞までも破壊し、老化を進めてしまいます。

すなわち、細胞の老化を食い止めるには、活性酸素と炎症という、この2つの現象にいかに対抗するかということに尽きるのです。

水素は、こうした活性酸素を除去することで、シミ・シワの原因を取り除くとともに、ターンオーバーの正常化に繋がります。
また水素は炎症性サイトカインを減らすことにより、抗炎症作用が期待でき、細胞のエイジングケアが期待できます。

肌の老化

肌の老化のメカニズム

ここまで皮膚のターンオーバーが美容に与える影響について見てきました。ここからは、実際に肌の細胞が老化していくプロセスを考えていきます。

紫外線がしみやシワの原因になることは、誰もが知っています。
しかしその具体的なメカニズムについては意外と知られていません。

もちろん、紫外線を浴びると、肌の奥にあるメラノサイトからメラニン色素が生み出され、それが蓄積することでしみになる、ということは誰もが理解しています。

たしかにその通りなのですが、メラニンの本当の役割は、紫外線が生み出す活性酸素や炎症から、細胞を保護するということにあります。 次の項目で詳しく説明します。

水素セラピーとビューティケア

エイジングケアと水素

呼吸における生体反応やストレスによってもたらされる活性酸素は、美容においても大きな影響を与える要素として注目されています。

シミ・シワを作り出す原因はメラニン色素を過剰に増加させる活性酸素です。私たちの肌の脂質が活性酸素に触れると、過酸化脂質が生まれます。酸化したドロドロの脂質は、周囲を巻き込んで連鎖的に増加します。こうしてシミ、シワ、くすみはどんどん広がっていきます。

さらに活性酸素が肌のコラーゲンなどを酸化することにより、肌のハリや弾力が失われ、シワの生成が加速されます。

また活性酸素は新陳代謝を悪くするため、ターンオーバーの乱れを招き、古い角質細胞が表皮に蓄積することを招きます。

細胞のエイジングケアとは

では細胞が正常なサイクルで生まれ変わるために、最も重要なことはなんでしょうか。

一つは、血液の循環を良くして、体中に栄養素や成分が行き渡り、また老廃物を速やかに回収できる環境を作ること。

そしてもう一つは、年齢と共に低下していく抗酸化力を補い、細胞を酸化ストレスから守ってあげることです。

これら2つの細胞のエイジングケアについては、次章以降でそれぞれ詳しく説明していきます。

肌のターンオーバー

まずは、私たちが最も美容において気を遣うであろう肌の皮膚細胞について触れていきます。
第一部でも触れましたが、私たちの皮膚細胞は、20代の場合、約28日周期で生まれ変わっています。

疲れやすい

水素セラピーにおけるメンタルケア

自律神経と水素

水素を取り入れると、副交感神経が優位になり、リラックスを促すことが報告されています。
このことは、水素吸入前後で比較すると毛細血管が拡張し、指先の温度上昇が見られること、また瞳孔が縮小することなどからも見て取れます。

またこうした自律神経の乱れが引き起こす脳疲労に対しても、水素の有意な効果が認められたとする研究報告があります。
近年では、疲労の原因は乳酸ではなく、交感神経が働きすぎることによって生じる活性酸素が、神経細胞にダメージを与えることによって引き起こされると考えられています。
細胞は酸化ストレスに晒されると、防御反応として疲労因子(ファティーグ・ファクター)と呼ばれる物質を出します。これが脳に伝わることで私たちは「疲れている」と感じるのです。
水素はこうした酸化ストレスを減らすことによって、疲労の回復や抑制への働きが示唆されています。

ストレスを感じやすい

メンタルヘルスケアと水素

前述したようにストレスは、あらゆる心身の不調の大きな原因になっています。
もちろん、これらのストレスを受けないのが一番ですが、現代社会で生きていく上では誰もがこうしたストレスに晒され、避けて通ることはできません。また、適度なストレスは人体にとって必要な側面もあります。

私たちのメンタルヘルスケアにとって重要なのは、受けるストレスを0にすることではなく、受けてしまったストレスをどうケアするかというところです。それはつまり、ストレスによって発生した活性酸素とそれに伴う細胞の障害、同時に引き起こされる自律神経の乱れにどう対処するかということになります。

水素は活性酸素を除去することで、過度に発生した酸化ストレスを抑制し、結果としてストレスケアに繋がるというだけでなく、副交感神経を優位にして脳疲労を低減させることによって、メンタルケアへの直接的な活用も期待されます。
また、自律神経を整えることは同時に、睡眠の質向上や、Q0L(生活の質)の上昇を招くことになり、結果としてストレスの低減につながることも期待されます。

水素のメンタルヘルスケアに対する研究はまだ始まったばかりですが、今後の活用が大いに注目されています。

冷え性(手・足)

水素セラピーにおけるフィジカルケア

水素と血液の循環

私たち現代人は、デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることも多く、筋肉が緊張し、血管が収縮して血行が悪くなることで、肩こりや腰の痛みを感じている人が少なくありません。
血行が悪くなると、全身への酸素の供給が滞ることでミトコンドリアが不活性になり、エネルギーの産生が低下します。また、疲労物質が蓄積し、筋肉がこわばって血管が圧迫されることで慢性的な痛みや硬直の原因となります。

水素は、血管拡張物質である一酸化窒素の分泌を促し、血行を促進させることで、筋肉の緊張を和らげることが期待できます。
また、血行が促進されることは連動しているリンパの流れにも影響を与え、冷えやむくみといった症状に対する改善が期待できます。

水素吸入前後のサーモグラフィー比較

イライラすることが多い

脳の構造と働き

脳は、思考や知能をつかさどるだけでなく、運動、触覚、嗅覚、味覚、聴覚、視覚の統合も行う、生命の活動において非常に重要な役割を果たす器官です。

私たちの脳の重さは体重の2%にすぎませんが、その活動の維持に多くの栄養を必要とします。脳は非常に多くの血液と酸素を必要とし、人体で消費するエネルギーの約20%は脳で使われます。エネルギー源は基本的にブドウ糖のみで、成人男性で1日約500kcal、およそ120gのブドウ糖が必要です。また、脳はエネルギーを貯蓄することができないため、常にエネルギーを補給する必要があります。

脳への血液供給

もし脳に血液が流れてこなくなると、わずか3分で神経細胞がダメージを受けて死んでいき、脳に深刻な損傷が生じたり、やがて生命の危機に瀕することになります。
そのため、脳への血液供給がとだえないように、万一の事態に備えて脳には2つの系統の動脈が通っています。ひとつは「内頸動脈」、もうひとつは「椎骨動脈」です。2つの系統は、脳の底で環状につながっており(ウィリス動脈輪)、どちらの血管が詰まったりしても、他の系統がバイパスの役割を果たし、脳への血流が途絶えることを防いでいます。

血液脳関門

脳の毛細血管内には、脳内に有害な物質が侵入しないように、「血液脳関門」というバリアが存在しています。この血液脳関門により、脳に入ってくる物質の種類が制限されます。ここを通過できるのは、酸素と水分、ブドウ糖、そして水素といった限られた物質のみで、細菌やウイルスは通り抜けることはできません。ただし、アルコールやカフェイン、ニコチンなどは通ることができます。

脳の構造と名称

人間の脳は、大きく以下の3つの部分に分けられます。

善玉活性酸素と悪玉活性酸素

効果的な水素吸入の仕方

「鼻で吸って口から吐く」を心がけることで、水素を効率的に取り込むことができます!

吸入していただく目安

水素は一回吸っただけですぐに体感されるよりも、継続して吸入いただくことで効果を実感していただける場合が多いです。

継続していただく目安

20〜30代の方…3ヶ月間
40代の方…6ヶ月間
50代の方…8ヶ月間
60代以上の方…1年間

一回吸って実感が分からなくても、必ず継続して吸入していただくことで、効果が期待できます!